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1月の誕生石は?
1月の誕生石はガーネットです。
誕生石の意味は貞操、真実、友愛、忠実。
深みのある濃い赤色のものが有名ですが、ピンク色、オレンジ色、シャンパンゴールド、黄緑色、無色など多彩な色合いがあります。
勝利や成功へと導く、あるいは勇気を奮い立たせるお守りとしても人気が高いです。
ガーネットについて
ガーネット
和名:柘榴石(ざくろいし)
ガーネットの歴史は5千年以上におよびます。
ザクロの種にその色が似ていることから、ラテン語で「種」という意味の「グラナタス(granatus)」にちなんでガーネットと名づけられました。
さまざまな色調を楽しめる鉱物グループ
ガーネットは同じ結晶構造を持つ20種類近い鉱物のグループの総称で、化学組成によってさまざまな色に変わります。鉄とアルミニウムが主成分のアルマンディン(鉄礬柘榴石)は濃い暗赤色を示します。ギリシャ語で「炎のような」という意味のパイロープ(苦礬柘榴石)はマグネシウムとアルミニウムで真っ赤な色となっています。
スペサルティン(満礬柘榴石)はマンガンとアルミニウムが含まれており、褐色のものが多いですが、オレンジ色のマンダリンガーネットもあります。
グロッシュラー(灰礬柘榴石)はカルシウムとアルミニウムが含まれた緑色の代表格のもので、アンドラダイト(灰鉄柘榴石)には透明な緑色や黄色、不透明な黒色があります。
レインボーガーネットとデマントイドガーネット
虹色に輝くレインボーガーネットは、非常に珍しく世界でも産地は限られていました。ところが、2000年代に入って奈良県の山奥で大量に見つかり、大きな話題となりました。この鉱物はアンドラダイトとグロッシュラーの固溶体で、組成がわずかに異なる2種類の鉱物相の非常に薄い層が交互に規則正しく積み重なった構造をしています。そのため、光の多層膜干渉によって虹色の光彩効果を起こします。
アンドラダイトの一種であるデマントイドガーネットは黄緑色の結晶で、光の分散が強く虹色の輝きを持ち、ガーネットの中でも価値があります。
化学組成 | Fe₃Al₂(SiO₄)₃など |
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色 | 赤、ピンク、橙、黄緑、無色など |
光沢 | ガラス |
結晶系 | 立方 |
劈開 | なし |
条痕色 | 白 |
硬度 | 7 |
比重 | 4.2 |
ガーネットの伝説
旧約聖書の「ノアの方舟」では、四十日と四十夜続いたといわれる洪水の中で、暗闇を照らすお守りの役割を果たしたとも記されています。持つものを守ってくれる石として、古代エジプト・ローマ時代から広く信じられてきました。ライオンを彫ると、その効力が高まるとされ、旅行のお守りとしても使われました。また中世の十字軍の兵士は、身を守るため、ガーネットを身につけて戦場に向かったといいます。