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5月の誕生石は?
5月の誕生石はエメラルドです。
誕生石の意味は幸福、幸運。
ダイヤモンド、ルビー、サファイアと並んで、世界の四大宝石に数えられています。
クレオパトラがその輝きに魅了されたという話も有名ですね。
エメラルドについて
エメラルド
和名:緑柱石(りょくちゅうせき)/翠玉(すいぎょく)/緑玉(りょくぎょく)
鮮やかな濃い緑色が印象的なエメラルド。
エメラルドの由来は、「緑色の石」を意味するギリシャ語の「スマラグドス(smaragdos)」。
時を経て発音が変化していき、「エメラルド(emerald)」になったといわれています。
エメラルドはまさに古代からある宝石で、すでに紀元前4000年にはバビロニアの人々がエメラルドの売買をしていたらしいということが考古学的に証明されています。
希少価値の高い宝石の女王
濃い緑色の緑柱石がエメラルドです。
カラーバリエーションの多い緑柱石にはアクアマリンやモルガナイト、ゴシェナイト、ヘリオドールなどさまざまな呼び名があります。エメラルドの独特の緑色は微量のクロムやバナジウムに起因していて、透明度があって色の薄いものより、濃いグリーンで光沢のあるものの方が高級とされています。
緑柱石の大半はペグマタイト中に産するのに対し、エメラルドは地下深くで大きな圧力を受けた黒雲母片岩やそれを貫く石英脈中に生成されます。そのため結晶はひび割れたり傷ついたりする場合が多く、緑柱石の中でエメラルドの価値が特に高いのはこのような希少性のためです。
天国の庭が見える石、エメラルド
エメラルド特有の内包物は多彩で、光にかざして覗いてみると、木や草の生い茂る中庭のように見えることからジャルダン(庭)と呼ばれます。ヨーロッパの支配者たちはエメラルドを「天国の庭が見える石」と呼んで珍重しました。内包物には液体、固体、気体や他の鉱物などさまざまなものがあります。天然のエメラルドは必ず内包物を含んでいるので、内包物が含まれることは、天然石という証でもあります。
化学組成 | Be₃Al₂Si₆O₁₈ |
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色 | 緑 |
光沢 | ガラス |
結晶系 | 六方 |
劈開 | 不完全 |
条痕色 | 白 |
硬度 | 7.5〜8 |
比重 | 2.7〜2.9 |
エメラルドの伝説
最も古くから知られる宝石といわれ、クレオパトラも愛したエメラルドは古代エジプト人にとって繁栄と生命のシンボルでした。13〜16世紀に繁栄していたインカ帝国でも、エメラルドは装飾として多用されていました。ペンダントや首飾りなどはもちろんのこと、信仰の対象である神殿もエメラルドで埋め尽くされていたといいます。
また、ヨーロッパの錬金術師は、死者の案内人マーキュリーの石と呼んでいたそうです。