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11月の誕生石は?
11月の誕生石はトパーズです。
誕生石の意味は友情、友愛、希望、潔白。
黄金色のものが有名ですが、他にも青やピンクなどさまざまなカラーバリエーションをもつ宝石です。「友情」「希望」などの石言葉をもち、「成功に導く石」ともいわれています。また青であれば「知性」を研ぎ澄ますパワー、ピンクであれば「恋愛の成就」を導くパワーがあるとされます。
トパーズについて
トパーズ
和名:黄玉(おうぎょく)
トパーズの語源は「探し求める」という意味のギリシャ語の「トパゾス(topazos)」が由来とされています。しかし、実際には当時の「トパゾス」は現在のペリドットを指していたようです。
シェリー酒色の美しい輝き
母岩からも砂鉱床からも採掘されるトパーズは、アルミニウムのケイ酸塩鉱物でフッ素や水酸基を含んでいます。自形結晶は菱形の断面を持っていて、柱面に縦の条線が現れ一方向への劈開が発達しています。独自の結晶構造により、硬く高密度になっています。
トパーズといえば、酒黄色の透明な宝石の代表で、黄玉という神々しい和名がついているほどですが、無色、青、緑、オレンジ、ピンクなど、さまざまな色があります。
ブラジル産のシェリー酒色の石が価値が高いです。
ピンク色のものはさらに高価とされていますが、天然のものは稀で、多くは黄色いトパーズを熱処理して作られます。
ブルートパーズも人気ですが、不自然に色の濃いものは人工的に着色されている場合が多いです。強い光に長時間晒すと退色することがあるため注意が必要です。
日本は古典的な名産地?
現在、トパーズの主な産出国はブラジルやパキスタンですが、日本産のトパーズも、世界の博物館のコレクションに加えられるほど知名度が高いです。それらの多くは明治時代に産出したもので、美濃國(岐阜県)や近江國(滋賀県)で産する10センチメートルを超える美結晶が、日本の鉱物学の礎を築いた和田維四郎の著書によって海外に紹介され、また当時の万国博覧会にも出品されたことで、世界の注目を集めて一躍有名になりました。
化学組成 | Al₂SiO₄(F,OH)₂ |
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色 | 無、青、黄、ピンクなど |
光沢 | ガラス |
結晶系 | 斜方 |
劈開 | 一方向に完全 |
条痕色 | 白 |
硬度 | 8 |
比重 | 3.6 |
トパーズの伝説
エジプト人から「太陽の宝石」と呼ばれていたトパーズ。太陽神ラーの輝かしい光でその色になり、災害から身を守る力があると信じていました。そのほかにも多くの古代伝承や信仰がトパーズの輝かしい歴史を作り出してきました。
17世紀のポルトガルの王冠に付けられていた1640カラットもある大きな石は「世界最大のダイヤ」と信じられていましたが、実はそれはホワイトトパーズだったといわれています。