10月の誕生石は？

10月の誕生石はオパールです。
誕生石の意味は希望、幸運、純潔。
見る角度によって、白や黄、橙、赤など様々な色が虹のように変化するという特徴があります(遊色効果)。
「希望」「幸運」といった意味をもち、身につける人の創造性を高め、才能を開花させるパワーがあるともいわれています。

オパールについて

オパール
和名：蛋白石(たんぱくせき)
七色の輝きが宿るオパールは、「色の変化を見る」というギリシャ語「オパリオス(opallios)」を起源とするラテン語の「オパルス(opalus)」に由来しています。
このギリシャ語の「オパリオス」は、古代インドのサンスクリットで「貴重な石」あるいはオパールを表す「ウパラ(upala)」が変化したものです。
これらの言語を一緒にすると、オパールは「オパリオス・ウパラ（色の変化が見られる貴重な石）」となります。
ローマ時代から幸運を招く宝石として愛されてきました。

虹色にゆらめくオンリーワンの宝石

オパールは大きく分けて遊色効果を持たないコモンオパールと遊色効果を持つプレシャスオパールに分類されます。二酸化ケイ素からできる鉱物ですが、特定の結晶構造を持ちません。酸化ケイ素であるシリカが集まって、コロイド状の球を作ります。電子顕微鏡で組織を見ると球状のケイ酸の粒(シリカ球)または粒の隙間が規則正しく配列されているのがわかります。このシリカ球が長い時間をかけてゆっくり堆積して固まったのがオパールです。
シリカ球が隙間なく並んだ層と層とが、光の干渉を起こして虹色の遊色が現れます。ひとつとして同じ輝きのものはない、まさにオンリーワンの宝石です。
このシリカ球が大きくなればなるほど遊色は赤に近づきますが、大きなシリカ球が規則正しく配列されることは困難なため、赤系遊色のオパールは特に希少価値が高いです。
産地はオーストラリアとメキシコが有名です。

オパールの色々

ファイアオパールは火山の溶岩の空隙中に、ケイ酸を含む熱水が入り込んで作られます。名前の通り火のようなオレンジ色で、透明感のある基質に、赤、オレンジ、黄色など多彩な色彩がきらめくように現れます。ブラックオパールは地色は黒っぽいですが、均一で大きなシリカ球が整然と並んでいるため、多くの光が屈折して、七色に輝いて見えます。乳白色のものはホワイトオパール、またはライトオパールなどと呼ばれています。無色透明のものはウォーターオパールと呼ばれ、鮮やかな色の斑が浮いているように見えます。

オパールの伝説

古代ローマではオパールは「愛の宝石」「キューピッド・ストーン」と言われていましたが、オパールを持つヒロインが不幸になる小説の影響で、18世紀に入ると不幸を招く石として敬遠されるようになってしまった過去もあります。